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収益不動産の利回り計算とは?初心者がつまずく注意点も紹介

不動産投資

秦野 恵輔

筆者 秦野 恵輔

不動産キャリア4年

収益不動産事業部部長の秦野です。
前職で銀行に勤めていた経験を活かし、信頼を第一にお客様の資産形成をサポートしています。
最近父になり、家族の大切さを改めて実感しております。より一層仕事もプライベートも全力で取り組みます。


収益不動産の購入を考え始めたとき、「利回り」という言葉を目にすることが多いのではないでしょうか。しかし、その数字の意味や計算方法がよく分からず、不安に感じている方もいるはずです。利回りは投資判断の大きな指標ですが、正しい知識がなければ、大切な資産運用で思わぬ失敗につながることもあります。この記事では、収益不動産初心者が押さえておくべき利回りの基礎から、計算方法、注意すべきポイントまでわかりやすく解説します。

収益不動産の利回りとは?初心者がまず押さえる基本指標

収益不動産を初めて検討される方にとって、「利回り」は投資物件の収益性を理解するための大切な鍵です。

まず利回りとは、投資した金額に対してどれくらいの収益が得られるかを示す割合です。不動産業界では、まずこの指標の意味と役割を理解することが、流れをつかむ第一歩となります。

代表的な指標として「表面利回り」があります。これは、年間の家賃収入を物件の購入価格で割り、百分率で示したものです。計算式は以下の通りです:

表面利回り(%)=(年間の家賃収入 ÷ 物件の購入価格)× 100

例えば、3,500万円の物件で月10万円の家賃だと、年間家賃収入は120万円となり、

120万円 ÷ 3,500万円 × 100 = 約3.4%(表面利回り)

となります。見かけの収益性をざっくり掴むためには便利ですが、諸経費が考慮されておらず、実際の利益とはズレがありますので注意が必要です。

そこで「実質利回り」が登場します。これは運営するうえでかかる費用(固定資産税、管理費、修繕積立金、仲介手数料など)を考慮したもので、より現実に近い収益性を示します。計算式は以下の通りです:

実質利回り(%)=(年間家賃収入−年間維持費)÷(物件購入価格+購入時の諸経費)×100

例えば、年間収入120万円から維持費24万円を引き、購入価格3,500万円に諸経費180万円を加えると、

(120万円−24万円) ÷ (3,500万円+180万円) × 100 = 約2.6%(実質利回り)

表面利回りに比べて低くなりますが、これこそ実際の運用に近い収益性です。

以下の表にまとめました:

指標計算式特徴
表面利回り(年間家賃収入 ÷ 購入価格)×100計算が簡単、収益の目安になる
実質利回り(年間家賃収入−運営費)÷(購入価格+諸経費)×100実際の収益に近く、運用計画に適する

初心者の方は、物件の第一印象をつかむために表面利回りを活用し、その後、実際の収益性を判断するために実質利回りで再確認をする、という流れが基本です。

表面利回りと実質利回りの違いとその計算方法

不動産投資をこれから始めたい方にとって、表面利回りと実質利回りはまず押さえておきたい基礎指標です。表面利回りは物件価格に対する年間家賃収入の割合をシンプルに示すもので、広告などで目にすることが多いです。計算式は「(年間家賃収入÷物件購入価格)×100」で、たとえば年間家賃収入が120万円、物件価格が1,500万円なら「120万円÷1,500万円×100=8%」となります。一方、実質利回りは取得費や運営コストなどを差し引いてより現実的な収益性を見る指標です。計算式は「(年間家賃収入-年間諸経費)÷(物件購入価格+購入時の諸費用)×100」です。例えば家賃収入120万円、経費30万円、購入時の諸費用を含める場合、実質利回りは「(120万円-30万円)÷1,500万円×100=6%」と算出されます。

利回りの種類計算式の概要特徴(初心者向けにざっくり)
表面利回り年間家賃収入÷物件価格×100簡単で広告に出やすいが、諸費用は考慮されない
実質利回り(年間家賃収入-経費)÷(物件価格+取得費)×100手元に残る収益をより現実的に把握できる

このように、表面利回りは「大まかな目安」、実質利回りは「現実的な収益の見える化」という使い分けが大切です。まずは表面利回りで物件をざっくり比較し、その後に実質利回りを計算して儲かるかどうか慎重に見極める流れが、初心者の方にはおすすめです。

初心者が利回り計算でよく見落としがちなポイント

不動産投資初心者がつい見逃しがちな要素を3つの視点でご紹介します。表面利回りだけに注目すると、実質的な収益を見誤る恐れがあります。空室リスクや修繕費、長期的な視点での安定運用をしっかり見据えることが大切です。

見落としがちなポイント 内容
空室や修繕などの想定外コスト 満室を前提とした利回りでは、実際の空室や修繕費を加味しないため収益が下振れする可能性があります。特に築古物件では構造や耐用年数によって修繕負担が増えることもあります。
高利回り=良い、ではない 利回りが高く見える物件は、立地や設備、流動性に難があるケースが多く、表面利回りだけで判断すると後のトラブルにつながりかねません。
長期視点での経費見積もり 運営中の維持管理費や税金、金利変動などを将来見据えて積算することで、安定した収支計画を立てやすくなります。

まずは「空室リスクや修繕費などの想定外コストへの配慮」ですが、表面利回りは満室での収入を元に計算されるため、実際に空室が出た際の家賃減や、突発的な修繕費によって手元に残る収益が大きく減ることがあります。特に築年数や構造によっては大規模修繕が必要となり、投資計画が崩れるリスクがあります 。

次に「高利回り=良いとは限らない理由」です。高利回りと宣伝される物件は、築古で修繕費がかさむ、入居者が付きにくい、売却しにくいといったリスクが潜んでいる場合があります。数字だけに惑わされず、設備状態や立地の将来性、出口戦略も併せて確認することが重要です。

最後に「安定運用を目指す場合の長期視点での経費見積もり」についてです。経営の安全性を高めるには、管理費・修繕積立・固定資産税・保険料・広告費など、運営に必要な出費を予め積算し、空室シナリオや金利変動を含めた複数の収支パターンを想定することが不可欠です。

このように、初心者が見落としやすいポイントを押さえることで、不動産投資の収益性をより現実的に把握でき、安定した運用に近づけます。総合的な視点で利回りを評価し、安全運用に役立ててください。

実際に利回りを計算してみるステップ(シミュレーション設計)

まずは、初心者にも分かりやすいように、仮の数字を使って表面利回りと実質利回りを順番に計算してみましょう。ここでは、物件購入価格を1500万円、年間家賃収入を120万円、年間経費を30万円とした例をご紹介します。まず表面利回りは、年間収入を単純に購入価格で割って算出する指標です。計算式は「(年間家賃収入 ÷ 物件購入価格)×100」です。この例だと、120万円 ÷ 1500万円 × 100 で表面利回りは8%となります(注:物件資料などでよく見かける数字ですね)。

次に実質利回りを見ていきましょう。こちらは年間の経費を差し引いた手取り収益を、購入価格に対して比率として表します。計算式は「(年間家賃収入-年間経費) ÷ 物件購入価格 × 100」です。先ほどの例で言えば、(120万円-30万円) ÷ 1500万円 × 100 = 6%となります。経費を考慮すると、表面利回りより実質利回りは低くなることが多いのが実感できますね。

下表に、この例の流れを表形式でまとめました。シンプルに比較することで理解が進みやすくなります。

項目数値説明
物件購入価格1,500万円投資の基礎となる金額です
年間家賃収入120万円満室を前提に得られる収入です
年間経費30万円管理費・税金などを含みます

このシミュレーションを通じて、購入検討者としての次のアクションが見えてきます。たとえば、実質利回りが6%と予想される中で、より具体的な資金計画を立てることが大切です。自己資金やローン返済額との兼ね合いを考慮しながら、実質利回りをどの程度確保できるかを検討してみてください。最終的には、ご自身の投資条件に合致するかどうか、不安な点はお気軽にお問い合わせいただければ、丁寧にご相談に応じます。

まとめ

収益不動産の利回りは、投資判断を行ううえで非常に重要な指標です。表面利回りと実質利回り、それぞれの違いや計算方法を理解することで、より現実的な収益予測が可能となります。特に初心者の方は、想定外のコストや長期的な経費も十分に見積もったうえで、安易な高利回りに流されず、安定した運用を心がけることが大切です。ご自身の資金計画や今後の運用に活かし、より納得のいく物件選びを進めてください。


最後に




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