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一棟の収益物件投資で失敗しやすい注意点は?購入前に知るべき基礎知識も紹介

不動産投資

秦野 恵輔

筆者 秦野 恵輔

不動産キャリア4年

収益不動産事業部部長の秦野です。
前職で銀行に勤めていた経験を活かし、信頼を第一にお客様の資産形成をサポートしています。
最近父になり、家族の大切さを改めて実感しております。より一層仕事もプライベートも全力で取り組みます。


一棟収益物件への投資に興味をお持ちではありませんか。近年、収益性の高さや管理面での自由度から、一棟収益物件投資が注目を集めています。しかし、「どんな点に気をつければよいのか」「リスクはどこに潜んでいるのか」といった疑問や不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。この記事では、一棟収益物件投資の基本や魅力、主なリスク、物件選びのポイント、そして成功するための戦略について分かりやすく解説します。初めての方でも安心して読み進められる内容となっておりますので、ぜひ最後までご覧ください。

一棟収益物件投資の基本と魅力

不動産投資を検討する際、一棟収益物件への投資は多くの魅力を持っています。まず、一棟収益物件とは、アパートやマンションなどの建物全体を一括で所有し、賃貸経営を行う投資手法です。これにより、全体の管理や運営を自らの裁量で行うことが可能となります。

一棟収益物件の最大の特徴は、複数の部屋から家賃収入を得られる点です。例えば、10部屋を持つアパートを所有している場合、各部屋からの家賃収入が積み重なり、安定したキャッシュフローを実現できます。さらに、空室が発生しても他の部屋からの収入でリスクを分散できるため、収益の安定性が高まります。

また、一棟物件は土地と建物を一括で所有するため、資産価値の評価が高く、金融機関からの融資を受けやすいという利点もあります。土地の価値が上昇すれば、資産全体の価値も向上し、将来的な売却時に利益を得る可能性が高まります。

一方、区分所有物件との違いも明確です。区分所有物件は、マンションの一室のみを所有する形態で、初期投資額が比較的低く、管理の手間も少ないというメリットがあります。しかし、空室が発生すると収入がゼロになるリスクがあり、管理組合の規約により運営の自由度が制限される場合もあります。

以下に、一棟収益物件と区分所有物件の主な違いを表にまとめました。

項目 一棟収益物件 区分所有物件
初期投資額 高い 低い
管理の自由度 高い 低い(管理組合の規約に従う必要あり)
空室リスク 分散可能 1室のみのため影響大

一棟収益物件投資は、自己資金に余裕があり、長期的な視点で資産運用を考えている投資家に適しています。自らの裁量で物件の管理や運営を行いたい方、また、将来的な資産価値の向上や売却益を狙いたい方にとって、一棟収益物件への投資は魅力的な選択肢となるでしょう。

一棟収益物件投資の主なリスクと注意点

一棟収益物件への投資は、高い収益性が期待できる一方で、さまざまなリスクも伴います。これらのリスクを正しく理解し、適切な対策を講じることが、成功への鍵となります。

以下に、主なリスクとその注意点をまとめました。

リスクの種類 内容 注意点
空室リスク 入居者が決まらず、家賃収入が減少するリスク。 賃貸需要の高いエリアを選定し、物件の魅力を高める工夫が必要です。
家賃下落リスク 市場の変動や競合物件の増加により、家賃が下落するリスク。 市場調査を継続し、適正な家賃設定と物件の維持管理を行いましょう。
災害リスク 地震や火災などの自然災害による物件の損害リスク。 火災保険や地震保険への加入、耐震性の高い物件選びが重要です。
老朽化リスク 建物の老朽化による修繕費用の増加リスク。 定期的なメンテナンスと修繕計画の立案が求められます。
金利上昇リスク 借入金の金利が上昇し、返済負担が増加するリスク。 固定金利の選択や、金利上昇を見越した資金計画が必要です。

これらのリスクを事前に把握し、適切な対策を講じることで、一棟収益物件投資の成功確率を高めることができます。慎重な計画と継続的な管理を心がけましょう。

一棟収益物件選びで重要なポイント

一棟収益物件への投資を成功させるためには、物件選定時にいくつかの重要なポイントを押さえることが不可欠です。以下に、特に注目すべき点を解説いたします。

1. 立地選定の重要性と賃貸需要の高いエリアの見極め方

物件の立地は、入居率や将来的な資産価値に直結するため、慎重な選定が求められます。以下の要素を考慮しましょう。

  • 交通アクセス:最寄り駅やバス停までの距離、主要都市へのアクセスの良さを確認します。
  • 生活利便性:スーパーマーケット、病院、学校などの生活施設が近隣に揃っているかをチェックします。
  • 地域の将来性:再開発計画や人口動態など、将来的な発展が見込めるエリアかを調査します。

これらの要素を総合的に判断することで、安定した賃貸需要が期待できるエリアを見極めることが可能です。

2. 物件の構造や築年数、設備状況など、物件自体の評価ポイント

物件の物理的な状態は、維持管理費用や将来的な修繕費用に大きく影響します。以下の点を確認しましょう。

  • 構造:木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造(RC造)など、構造によって耐久性や耐震性が異なります。RC造は耐久性が高く、長期的な投資に適しています。
  • 築年数:築年数が古い物件は価格が安い反面、修繕費用がかさむ可能性があります。特に1981年以前の旧耐震基準の物件は、耐震性に問題がある場合が多いため注意が必要です。
  • 設備状況:給排水管、電気設備、エレベーターなどの共用設備や、各住戸内の設備の状態を確認します。特に給排水管の劣化は、漏水などの重大な問題を引き起こす可能性があります。

これらの要素を総合的に評価することで、物件の将来的な維持管理費用や修繕費用を見積もることができます。

3. 将来的な修繕計画や維持管理費用の見積もり方法

物件の長期的な運用を考える上で、修繕計画と維持管理費用の見積もりは欠かせません。以下の手順で進めましょう。

  • 修繕履歴の確認:過去の修繕履歴を確認し、どの部分がいつ修繕されたかを把握します。これにより、今後必要となる修繕の時期や内容を予測できます。
  • 修繕積立金の状況:修繕積立金が十分に積み立てられているかを確認します。積立金が不足している場合、将来的に一時金の徴収が必要となる可能性があります。
  • 専門家の意見を参考にする:建築士や不動産管理の専門家に物件を調査してもらい、修繕計画や維持管理費用の見積もりを依頼します。

これらの手順を踏むことで、将来的な費用負担を予測し、安定した運用計画を立てることが可能となります。

以下に、物件選定時に確認すべき主なポイントを表にまとめました。

確認項目 具体的な内容 注意点
立地条件 交通アクセス、生活利便性、地域の将来性 再開発計画や人口動態も考慮する
物件の状態 構造、築年数、設備状況 旧耐震基準の物件は特に注意が必要
修繕計画 修繕履歴、修繕積立金の状況 専門家の意見を参考にする

これらのポイントを総合的に検討することで、一棟収益物件投資の成功確率を高めることができます。慎重な物件選定と計画的な運用を心がけましょう。

成功する一棟収益物件投資のための戦略

一棟収益物件への投資を成功させるためには、綿密な計画と戦略が不可欠です。以下に、具体的な戦略をご紹介します。

1. リスクを考慮した収支シミュレーションの重要性と方法

投資を始める前に、収支シミュレーションを行うことが重要です。これにより、予想される収益と支出を明確にし、リスクを把握できます。具体的には、以下の点を考慮します。

  • 家賃収入の見積もり:周辺の賃貸市場を調査し、適正な家賃設定を行います。
  • 運営費用の算出:管理費、修繕費、税金などの経費を詳細に計算します。
  • 空室率の想定:地域の需要や物件の魅力を考慮し、現実的な空室率を設定します。

これらを基に、収益と支出のバランスを確認し、投資の可否を判断します。

2. 自己資金の確保と、突発的な出費に備える資金管理のポイント

安定した投資運営のためには、自己資金の確保と適切な資金管理が欠かせません。以下の点に注意しましょう。

  • 自己資金の準備:物件価格の一部を自己資金で賄うことで、ローン返済の負担を軽減できます。
  • 緊急時の資金確保:予期せぬ修繕や空室期間に備え、運転資金を確保しておくことが重要です。
  • 収支の定期的な見直し:収入と支出を定期的にチェックし、必要に応じて予算を調整します。

これにより、突発的な出費にも柔軟に対応でき、安定した運営が可能となります。

3. 長期的な視点での売却戦略や出口戦略の立て方

投資の成功には、購入時だけでなく、将来的な売却や資産の活用方法を考慮した出口戦略が重要です。以下のポイントを押さえましょう。

  • 市場動向の把握:不動産市場のトレンドや地域の発展状況を常にチェックします。
  • 物件価値の維持・向上:定期的なメンテナンスやリノベーションを行い、物件の魅力を高めます。
  • 売却タイミングの見極め:市場が好調な時期や物件価値がピークに達したタイミングでの売却を検討します。

これらの戦略を実行することで、投資のリターンを最大化し、リスクを最小限に抑えることができます。

以下に、成功する一棟収益物件投資のための戦略をまとめた表を示します。

戦略 具体的なポイント 期待される効果
収支シミュレーション 家賃収入、運営費用、空室率を詳細に計算 リスクの把握と投資判断の精度向上
資金管理 自己資金の確保と緊急時の資金準備 突発的な出費への対応力強化
出口戦略 市場動向の把握と物件価値の維持・向上 売却益の最大化とリスクの最小化

これらの戦略を実践することで、一棟収益物件投資の成功確率を高めることができます。

まとめ

一棟収益物件への投資は、多くの方にとって安定した家賃収入や資産形成が期待できる魅力的な選択肢です。しかしながら、空室や家賃下落、修繕費用の増加といった多様なリスクが伴うことも事実です。物件選びの段階から立地や建物の状態をよく吟味し、中長期的な視点で収支や資金計画を立てることが、成功への鍵となります。適切な情報収集と事前準備を怠らず、ご自身に合った一棟収益物件投資を目指しましょう。


最後に


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